ニューカレドニアから、こんばんは。
今日は一日良い天気でした。
カラカラと青空。
今は星がとてもたくさん輝いています。
オリオン座も南十字星もはっきり見えますね。
そして、今日は12月13日。
1年前の今日。
12月12日日曜に行われた国民投票の結果が出た日です。
2018年から行われたフランスからの独立に関しての国民投票の3回目。
フランスの海外統治国として残留するか、独立国となるか。
いずれにしても、国民の意思を尊重するとフランス側は話していました。
2018年11月4日。
2020年10月4日。
次はてっきり2022年かと思われましたが。
フランスのマクロン大統領の再選前にはっきりさせたかったのでしょう。
結局前倒しになり、クリスマス前というバタバタするこの時期、12月12日に行われたのです。
2018年は独立反対派が56、4%。
2020年は独立反対派が53、3%。
結局、独立賛成数が過半数に届かなかったことにより、3回目の投票が去年、行われたのです。
もともと、1853年にフランス領になってから、政府は自国民に対してニューカレドニアへの移住を推奨してきました。
フランスとニューカレドニアとのパイプを強化するためにです。
ニューカレドニアに子会社を置いて、フランスからのスタッフを派遣や赴任させたり。
医者や看護師たちも同じくです。
おかげで、今ここニューカレドニアの住民は、先住民の割合が半数以下なのです。
そのために、支配層であるフランス人との貧富の差が広がってきていることによる反発が歪みを呼び、独立運動へと繋がっていくわけです。
でも、先住民が独立したいと訴えていても、難しいといえます。
独立するには、国民投票で賛成票が過半数を超えないといけません。
去年の3回目の投票は、予想もできない事態に陥りました。
独立賛成派が独立を支持する先住民らにボイコットを呼びかけたのです。
フランス政府に対しての不満からです。
もともと2022年10月に行われる予定だったこの選挙が10ヶ月も早まったので、準備ができないということ。
コロナ渦中における不安な健康上の不安など。
有権者の中で棄権をする人が多数いたために(投票率は、43、9%)、独立反対派が96、49%という驚きの数字が出てきてしまったのです。
結局、ニューカレドニアはフランスに残留することになりました。
独立賛成派は、棄権者が多かったことにより今回の投票は無効だと主張しましたが、認められることはありませんでした。
フランスはニューカレドニアに軍事基地を置いています。
インド洋・南太平洋における重要な軍事拠点です。
もし独立してしまったら、その大きな権益や重要拠点をフランスは失うことになります。
またこの地に無限大と言われるほど埋蔵されているというニッケルに関しても、フランスは手放したくないのです。
もちろん、独立した暁には中国の資本がどんどん否が応でも入ってくることでしょう。
こんな小さな島の独立問題。
日本を含め、世界が注目するのには理由があるのです。
さて、これで独立問題が収束したわけではありません。
この島の将来はどうなっていくのでしょう。