別れても2人とも子育てに関わりを持つ、共同親権。

ニューカレドニアから、こんばんは。

 

 

今日も雨上がりのせいで、湿気の多い暑い一日でした。

 

f:id:mikomiko85:20211202184350j:plain

雲が多いです。

 

f:id:mikomiko85:20211202184344j:plain

夕焼けもキレイ。



 

 

 

昨日、大きくこんなニュースが取り上げられていました。

 

news.yahoo.co.jp

 

 

日本に住むフランス人男性と日本人女性のカップルの別居に伴い、日本人女性が相談もなく子供を連れて別居したことに対して、国際逮捕状が出てしまったということ。

 

 

子供のいる日本人同士が離婚する場合、どちらかの親が親権を持つかどうか話し合いが行われます。

でも、フランスでは、片方の親が親権を持つわけではありません。

親である以上、子育てを共有する、共同親権になるのです。

 

 

ここでも、親の離婚や別居は珍しいことではありません。

そうなった場合、子供が親のところに行き来するのです。

 

生活のベース(学校など)を考えると、普通の日はママとの方がいいけど、週末はパパの家に遊びに行く。

 

そんな感じです。

お互いの親が子供が自由に会えるのです。

例え、別居の理由が浮気だったとしても。

 

 

なので、今回のケースも、フランス人の父親からしてみたら、どうして?と思うのでしょうね。

 

 

母親なんだから、未成年者拉致とは、大袈裟だ。

別に問題ないでしょうに。

日本国内だし。と、その日本人女性もあまり深く考えずに、子供を連れての別居に踏み切ったと思われます。

 

 

 

 

 

バーグ条約というものがあります。

この条約に加入している国同士というのが条件で、基本的に国際カップルの子供に対しての決め事です。

 

日本では2014年4月より施行されています。

 

 

これが一番わかりやすいですね。

 

www.mofa.go.jp

 

 

 

例えば、私が息子と一緒に、主人に何も言わず日本に帰国した場合。

この条約に引っかかります。

 

でも息子と2人でニューカレドニアから出られないわけではありません。

きちんと(この場合は)父親の許可がいるわけです。

この場合、役所に行って手続きを踏むのが通常です。

 

役所で作ってもらった正式な書面とともに海外に出ることを許されるわけです。

 

もし許可を得てない、もしくは正式な書面を携帯していなかった場合。

息子だけ出国できないことになります。

 

また、父親がイミグレーションで止めることもできます。

 

気がつかず、飛行機で飛んでしまった場合でも。

日本のイミグレーションで止めることもできるのです。

その際は息子だけ強制帰国になりますね。

(息子の居住地がヌメアであるので。)

 

ニューカレドニア国内でも許可なく別居することはできません。

 

 

 

ただ、この条約の効力は16歳未満なので、実際は息子は超えているため、私が息子を連れてここニューカレドニアを出国しても、よほどのことがない限り問題ありません。

 

 

 

 

バーグ条約の目的は、子供の保護です。

 

 

16歳未満の子供ということで、基本的に子供の意見を聞かずに居住国に返還するという条約です。

どちらの親が経済的に余裕があるかとかも関係ありません。

 

子供にとってどちらが幸せかを考えていたら、結論を出すのに時間がかかりすぎるからです。

その線引きをどこでするかも難しいからです。

 

 

 

 

親権については、国により考え方が大きく違います。

子供にどちらかの親を選ばせるのは簡単ではありません。

 

 

 

 

今回の件は、フランス人の男性が自身の子供をフランスに連れて帰りたいわけではなく、自由に会って、様子を確認したいだけなのです。

 

この日本人女性に、フランス人の男性を子供に会わせないようにするほど権限はありません。

 

やはり別れたとはいっても、2人の子供。

一緒に成長を喜んで、その喜びを分かち合うべきだと思うのです。

 

 

 

それが子供の心の平和をもたらすと思うからです。