独り立ちをすると言うことは。

ニューカレドニアから、こんばんは。

 

 

今日は風の強い一日。

ライチもココナッツの木も。

庭の木はすべて風に煽られて。

 

体を任せるように、風が止まるのを待っています。

 

強い風のせいで天気もコロコロ変わっています。

急に雨が降ってきたと思ったら、青空や太陽も。

なんだこれ?って感じ。

 

 

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決戦の前の嵐でしょうか。

 

 

 

親離れ子離れって、いつが一番いいのでしょう。

 

子供子供していた小さな子がいつの間にか社会に出た頃?

皆に祝福されて、伴侶と一緒になったとき?

 

小学生でも中学生でも?

いやこれは難しいか。

 

 

タイミングはそれぞれでしょうが。

遅かれ早かれ、離れないといけない。

いつまでも寄生しているわけにもいきません。

 

世代交代という言葉もあります。

 

 

生まれるまで母親と一体だった赤ちゃんは、外の世界に出て、生きていく上でのいろいろなことを学び。

一人でハイハイして、歩けるようになって。

学校にも行って。

家族と違った、友達という関係を学んで。

 

 

 

息子は15歳。

一丁前の口を叩くようになり。

でもまだ生まれてきて15年しか経っていない。

 

 

これから先の人生の方が長いでしょう。

私と一緒の時間よりも離れてからの時間の方が長いのです。

 

私も、実家に住んでいた時間より、ここニューカレドニアに住んでいる期間の方が長くなりました。

 

 

 

 

明日は、ここニューカレドニアの独立可否を決める、2回目の国民投票です。

ここはフランスの海外統治国。

 

フランス領になったのは1853年。

流刑地、ニッケル鉱山地などの歴史を得て、1950年ごろから独立の動きが出てきます。

 

そして、1985年には、爆発することになるのです。

当時のニューカレドニアは混乱をきたし、非常事態宣言まで行われました。

フランスへ帰国する者も多かったと言います。

 

 

独立運動を鎮めるために、フランスは猶予を与えました。

自治統治ができるようにと。

それが1998年ヌメア協定です。

 

近い未来、独立することを考えて、ニューカレドニアに権限を与えること。

最終的には、外交、国防、司法、貨幣発行の権限以外はすべて譲渡することに。

 

独り立ちするための準備です。

 

 

2018年には独立可否の国民投票がようやく行われました。

でも、否決。

反対派が頻差で多かったからです。

 

そして今年が2度目。

明日、反対派が勝利すると、2年後の2022年にも国民投票が行われることになります。

 

 

 

既に、機動隊がフランスからたくさんきています。

スーパーもお酒の販売を金曜の午後から禁止。

 

 

どっちに転んでも、暴動が起きるだろうと言うことは簡単に予測できます。

明日の夜はうるさくなるでしょう。

 

 

 

今まではフランスにおんぶに抱っこ。

フランスにお願いすれば、出資してくれる。

この国にはニッケルがあるのだから。

 

フランスにとっても、重荷になっていることは確か。

でも手放すには惜しい地理状況があるのです。

援助を止めたら、他の国が援助の名乗りを挙げるでしょう。

 

ニッケルもそうです。

 

もちろんフランス人が多く住んでいます。

簡単に切れないでしょう。

 

 

いつかは独立した方が良いのかもしれません。

でも、親離れ子離れができていないのです。

 

 

英国のユーロ圏離脱と似ています。

メリットもデメリットもある。

 

一番デメリットを被るのは、子供たちでしょう。

フランスへ行って、勉強すると、価値が上がります。

ヌメアで大学などに行くより、半分の時間で資格を取ることができます。

 

 

独立した後も、この国に留まろうと考えてくれる、フランス人の医者はどのくらいいるでしょう。

 

フランスからの借入金で国を回していたのに、フランスなしでうまくやっていけるのでしょうか。

 

これも怪しいところです。

 

 

ニューカレドニアは独立するタイミングを逃してしまったように思えます。

もう遅いと思うのです。

 

 

とにかく、明日の夜には判明します。

選挙権がない私には蚊帳の外ですが、息子の将来にも関わってくる問題。

 

しっかり見守りたいと思います。