ニューカレドニアから、こんばんは。
今日は朝からずっと雨模様です。
昨日より悪い天気。
午後になっても回復しそうにありません。
とりあえず雨が止んだだけいいのでしょうか。
ニューカレドニアの医者不足はずっと続いています。
フランスで医師の資格をとってから、ここニューカレドニアに赴任する形。
待遇はかなりいいそうです。
それでも不足しています。
ニューカレドニアで一番大きな総合病院には、今現在、消化器関係と呼吸器関係の専門医がおりません。
公立病院には、眼科、耳鼻咽喉科の専門医がいません。
心臓系の手術は、フランスまで行ってになると言います。
ここの医者では経験がなさすぎるからです。
それでも都市部はまだ良いのです。
地方に行けば行くほど、この問題は深刻化してきています。
ニューカレドニアの離島、ロイヤリティ諸島にも、例えば、歯科医がいません。
わざわざヌメアまで飛行機に乗って治療を受けることになるわけです。
北部のいくつかの市には産婦人科医もいません。
検診のたびに、大きな都市まで行かないといけません。
予定日近くになったら、出産予定の病院に行く準備をする必要があります。
そんな予定通り行くでしょうか。
このニューカレドニア本島には、847人の医者がいるのにもかかわらず、ヌメア市を中心とした南部に88%の医者が集中してしまっているのも、大きな問題です。
医者が休暇を取るとき。
開業医の場合は、代わりの医者を見つけてからの休暇になります。
でも最近は見つからない。
派遣の医者をも少なくなっているからです。
それでも、隣の国、バヌアツやワリスフツナなどからも、患者がやってきます。
これらの国よりマシだからです。
健康保険のシステムは、ほぼフランスと同じと言っても良いでしょう。
その分、給料天引きのパーセンテージも、低くはありません。
コロナ渦中で、勉強のため、経験を積むためにフランスに行こうと考えていた学生たちが足止めを食ったことも確かです。
でも、それだけが理由ではないでしょう。
フランスで勉強して医師の資格をとったニューカレドニア出身の人たちが戻ってこないという事実があります。
医者が近くにいないということは、もし何か不調を覚えても、面倒になります。
病状が深刻になって、日常生活が困難になってから医者に行くということになりうるのです。
産婦人科が近くにないと、 乳がん子宮がんの患者が増えると言います。
治ったかもしれない人たちが、後回しにしたことにより。
助からなくなってしまうかもしれない。
日本の医者がここで開業できるかというと、資格的に難しいものがあります。
フランス式と日本式で資格の形式が違うからです。
国境のない医師。
どの国でも、どの医師でも。
区別することなく。
全世界共通にして欲しいですね。
人間は生まれた時から、医者にかかって。
死ぬ時も同じです。
明るい未来を築くためには、子供も大人も不安なく、健康で過ごせる環境を作ること。
それは、信頼できる医者が近くにいてこそ。です。