爪痕は大きい。

ニューカレドニアから、こんばんは。

 

 

今日は息子がパッションフルーツのシロップを作ってくれました。

疲れた時には、糖分が必要です。

 

 

 

 

暴動が始まって4週間目。

大きな爪痕を残した、今回の暴動。

道路に置かれた障害物などの片付けもですが、放火や強奪にあった企業などの片付けは全く進んでいません。

 

 

 

例えば、この卸の精肉店

 

お店の名前をGoogle mapで検索すると、こんな感じに出てきます。

 

 

 

ニュースからの今の様子がこれです。

 

 

外観だけで悲惨な様子が伝わってきます。

 

 

 

そう、ここはお肉屋さん。

13日の月曜の夜に、強奪の後放火された企業の1つです。

 

 

焼けた肉の臭いというか死骸の臭い?とでも言うのでしょうか。

しかも、その臭いにハエやネズミなどがやってきているようです。

近所の住民は警察にも通報していますが、3週間経った今もまだ解決に至っていません。

 

この企業には33人の従業員がいました。

もちろんこの人たちは皆、失業です。

 

 

近くは住宅街になっています。

オーナーはこんな住宅街の真ん中に卸の肉屋があるのはどうだろう。と何度も思ったそうです。

でも従業員が歩いて来れる。という利点があるから。と移転せずにここまでやってきたそうです。

それだけ、地域に密着した企業だったわけです。

 

 

 

今はそれが仇になっています。

住民たちは悪臭と虫の被害に困り果てています。

 

今は工場の半分が崩れて危険だということと、大通りに続く道がバリケードで塞がれているということで、オーナーは片付けもままならないと言うのです。

確かに、企業の落ち度でも、オーナーのせいでもありません。

 

 

 

今のところ、失業者に至っては15000人以上だと言われています。

これは、ニューカレドニア全体の正社員の数の25%に相当するというのです。

 

こんな状況では前を向くことができないという人たちも多いです。

気晴らしができるレベルではないと言うことです。

 

 

 

収入がないと言うことは、生活もままならないと言うこと。

月々の支払いもどうすればいいのか。。。

 

先月に支払い期限があるものは、1ヶ月の猶予が設けられました。

それは来月には2ヶ月分支払わないといけない。と言うことです。

仕事がないのに支払いはできるのだろうか。

失業保険はいつ出るのか。

不安はいっぱいです。

 

 

物理的な爪痕も、精神的な爪痕も。

計り知れないくらい大きいということです。