ワイパーから思い出したシドニーでのこと。

ニューカレドニアから、こんばんは。

 

 

 

早朝まで続いた雨も、6時ごろには止み、8時ごろには雲が薄くなってきました。

 

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雨のおかげか、ライチの実が少し大きくなったような。

 

 

日が暮れて、また雨が戻ってきたからでしょうか。

湿気が多いせいで、蒸し暑いです。

気温はそこそこなのに。

今夜は寝苦しくなりそうです。

 

 

 

 

雨は嫌いではありませんが、雨の運転は好きではありません。

視界が悪くなるのはもちろん、何より、ワイパーが嫌いです。

 

 

ワイパーの動きがどうも嫌なのです。

メトロノームみたいに、煽られるのです。

 

でも使わないと。。見えませんよね。

 

 

 

 

そういえば、昔、勤めていたシドニーのウエディング会社は、ロールスロイスを何台も所有していました。

 

そのうちのクラシックタイプのロールスロイスは、フロントガラスがまっすぐなのでワイパーがついていなくて。

走っていれば雨水が勝手に下に落ちるから、ワイパーが必要ない。

運転手がそう言ってたのを思い出しました。

 

仕事とはいえ、毎日ロールスロイスに乗ることができたのは、良い思い出でしたね。

 

 

 

そのウエディング会社は、郷ひろみさんと二谷友里恵さんカップル、宅麻伸さんと賀来千賀子さんのカップルの挙式を手掛けたので、一躍有名になりましたが。

2組とも離婚されてしまいました。

 

 

その会社は、すでに倒産してしまい、会社名をインターネットで検索しても何も出てこない。というとても悲しい状況です。

 

 

 

仕事自体はとても楽しかったし、仲間にも恵まれていたと思います。

でも、会社の方針が酷すぎました。

 

 

日本人は、馬鹿みたいにウエディングにお金をかける。

だから強く勧めれば、なんでも買ってくれる。

 

鴨がネギを背負ってくる。みたいな。

それを日本人スタッフを含めたスタッフ全員の前で言うのですよ。

会社のトップ3が。

 

 

ここに違和感を持ったのです。

日本人を馬鹿にしているから。

 

日本人の挙式が90%を占めていた会社なのに、ここまで馬鹿にできるというところが信じられなくて。

 

 

 

 

私が入社した時にはすでに、バジェットを考えて賢い挙式をするカップルが増えていたのにもかかわらず、少し前の栄光に囚われて、あぐらをかいて。

 

うちの会社は、郷ひろみさんの・・・とかいうのですよ。真面目に。

 

 

いやいや、何年前の話ですか!

1987年結婚。

1998年離婚。

私の入社前にすでに離婚しています(笑。

 

離婚したカップルのことを持ち出すって、、縁起が良くないと思わないのでしょうか。

 

 

 

 

過去の栄光に囚われていること。

ウエディングの理想を押し付けるのはおかしいこと。

主役はカップルなのだと言うこと。

 

 

そんなことを支店長に進言したら、1年でクビにされたのですけどね(笑。

 

選んでくれたカップルにも、送り出してくれた日本の販売店にも失礼だと思ったのです。

だから、言わずにいられなかった。

許せなかったのです。

 

 

まあ潰れることは、私でも予想できたことでした。

時代に乗り遅れたのでしょうから。

 

 

 

 

 

私はこの会社に入る前、旅行会社の企画を担当していて、そのウエディング会社のプランを販売する立場でした。

 

日本支社の女性といろいろ考えて。

この会社だったら、素敵なウエディングができると信じて、販売に協力していたのです。

 

 

国内外、数ある挙式プランの中から、このウエディング会社に興味を持ってもらって。

シドニーを選んでもらって。

ハッピーになって日本に戻ってくる。

 

そんなお手伝い。

 

 

だからやる気満々でシドニーに行ったのです。

 

 

でも。

中に入ってみたら、理想と大きくかけ離れていました。

 

 

 

ある日、ビデオチェックしていたら、変な画像が紛れ込んでいて。

ビデオグラファーに文句を言ったら、このくらいなら誰も気がつかない。とか言うのですよ。

 

信じられない。

大事な挙式を任されているプロの言うことかな。って。

 

 

 

 

挙式はとても大きなイベントです。

夢を売るものです。

それを現実にするのが、ウエディングプランナーの仕事。

みんなを笑顔にするのが仕事。

 

 

 

 

あの時、顧客の満足度を追求していれば、もう少しあの会社は生き延びていたのかもしれません。

 

 

やはり企業は、初心を忘れてはいけないのだと思うのです。