思いやりは誰のために?

ニューカレドニアから、こんばんは。

 

今日はまずまずの天気。

お昼前に崩れたけど、雨は降りませんでした。

でも雲が多い1日でしたね。

 

 

 

 

他人に対して思いやり。

自分がされたら嫌なことは他人にしてはいけない。

 

これは日本で小さい頃から言われる言葉。

 

家庭内でも、学校でも。

 

この考えが根本にあるから、商品開発や商品企画ができる。

 

人々は何が欲しいのだろう。

何を考えているのだろう。

 

逆算する。

 

 

私は以前、日本でも旅行会社で働いていました。

その時の仕事は海外旅行のパッケージツアーの企画。

 

どのくらいの金額なら行こうと考えてくれるかな?

どんな写真を使ったら、行く気になってくれるかな?

 

それをベースにして、現地と交渉したり。

 

購買意欲をそそるようなツアー、金額。

そしてキャッチフレーズ。

 

常に自分自身のアンテナを張り巡らせて、情報収集も。

四六時中、考えていました。

 

とてもやりがいのある仕事でした。

 

 

欲求を先回りしてコントロールする。

そんな感じですね。

 

あ、そうそう、こんなもの欲しかったんだ!と言わせる。

 

だから、100円ショップに行くと、びっくりします。

こんなものまで?って。

 

それが日本です。

 

 

 

でも、それはヌメアでは当てはまりません。

 

ヌメアというかフランスでは。

優しさは自分のために。ですね。

他人に厳しく自分に甘い。のです。

 

 

そして、日本と違って、売り手市場ですね。

 

例えば、トマト食べたいなと思ったとします。

スーパーに行って、トマトを3つ取って袋に入れる。

レジまで持っていく。

これが普通の工程です。

 

買い手はトマト3つがいくらになるのかきちんとわからないまま、レジにいくことになるのです。

レジで、あれ?そんなにするの?じゃ、2つにしようかな。と言っても遅いのです。

一応、1キロいくらという値段表示はありますが。

 

 

値段は後から。なのです。

 

トマト3つ欲しいんでしょ。

なら、この値段よ。払って。

そんな感じですね。

 

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一般的な安売りの広告。1つの品物に対して、スペースとりすぎです。


 

 

 

日本だと違う。

 

トマト3つでいくら。というのがセットになります。

3つ欲しいけど、値段次第では2つでもいいかな。

高いなら小さいトマトでもいいかな。とか考えますよね。

 

 

あまり、マーケティングリサーチというものをしないからでしょう。

リサーチをしないというか、しようとしないというか。

そのためか、小さなお店は息が長いところが少ないです。

 

 

新しくお店をだしても、まずはオーナーの自己満足がベースです。

自分の理想があって、それで店を出す。

 

で、それがうまくいかなかったら?

利益率を下げたり、入りやすい店作りをしたり、、そんな苦労はしないのがここの人たちです。

 

店の賃料にしても、仕入れにしても、それに手間がかかっているんだ。

なんでそこを削らないといけないのか?

 

自分の信念を曲げてまで商売をしたくない。 

ダメだったら、店を畳むだけ。

自分のためだけの店。

 

これです。

 

 

こんなにいいものを販売しているのだから、客が来て当たり前。そういう感覚ですね。

プライドが高いというのか、自信を持っているというのか、はたまた勘違いやろうなのか。

 

ルイヴィトンやプラダなどフランスのブランドは一度値段をつけたら、よほどのことがない限り値引きしませんよね。

 

 

 

ヌメアの物価が高いのはこんなことも一因なのでしょう。

 

 

レジを打ちながら、同僚と大声で話をしているスタッフ。

店の前で堂々とタバコを吸うスタッフ。

合計金額をいうだけのレジのおばさん。

閉店時間5分前にはシャッターを閉め始めるお店。

それが当たり前の社会。

 

態度が悪い人が多いです。

従業員が神様です。

 

この国がいずれ独立して、中国の会社などが介入するようになるまで、これは続くのでしょうね。

 

 

社会がそんな感じだから、息子に教えようとしても難しいなと思うのです。

周りに飲まれてしまいますから。

 

 

ジレンマですね〜。

 

息子が理解してくる日はくるのでしょうか。。。

 

 

 

悩めるママたちの、少しでも力になれますように。